2025.12.05
防災力の強化には即効性の高い企業防災力
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地域の防災力強化は、自治体の力だけで実現するのは難しい。防災のみならず、日本全国の課題は、インフラ整備や老朽化、維持管理の財政負担、人材不足、現場力低下、地域の高齢化、過疎化、医療、福祉、コミュニティーなど山積みの状態です。かつて消防局に22年間勤務し、災害対応の最前線で経験を重ねた防災家・野村さんが、今とこれからの課題解決に関するアイデアを中心に、企業と自治体、住民と連携した災害対策、地域創生の未来を語る。
防災資源(人・モノ・情報・資金)の確保には企業のアイデアやフットワークがカギとなる!
ー 近年の避難所に関する課題について
日本の避難所は、その殆どが体育館や公民館などで代替しているため、耐久性、安全性、避難生活を送るための状況整備の不均等や格差が生じています。特に近年は、避難所に行くより自宅避難、車中避難と考える住民が増加しています。電化住宅の蓄電システムや電気自動車からの給電などで、停電時に電力自給できる家庭が増えているという背景もあります。
また、日本の場合、避難所については国としての明確な規定がありません。日本赤十字社が取り組んではいますが、難民を基準(スフィア基準)とし、日本の被災の現実とは乖離があります。つまり、実情として避難所という名のただのハコでしかないのです。
これからは地域でも災害対応型施設や、防災対応型施設、社会貢献型コミュニティー施設など、企業の施設や関連施設に従業員は勿論、地域住民が避難所としてふさわしい場所を増やしていかなければならない。隣接する市町村、孤立する可能性のある地域、全国にネットワークを構築させて、災害時や避難者の生活、コロナ禍のようなリスクの連動複合する社会的状況に即して、価値観も変えていく企業スタンスや自治体の柔軟性が必要と考えます。
災害対応の知識や経験のある人材不足、物資の物流か在庫確保管理の不安定化しているのも課題です。自治体には限界があり、人材不足や人事異動による体制の不安定、公共性での有事の際の柔軟性不足など、偏りや格差が生じてしまいます。
フットワーク力のある企業から、防災資源の確保、活動の強化で自治体と連携が望めます。
ー 避難所運営のガイドラインは国から出ており、各自治体でもマニュアルの整備が進んでいると思いますが、現状はうまく運営できているのか?
一定のガイドラインやマニュアルがあるのはいいことです。ただし、それらはあくまでも基本を示したもので、良くあるニーズにしか応えれないケースが多いです。なので、大都市や過疎地など環境や規模によって特異的な事案への応用は必要不可欠です。
マニュアルに当てはまらなかったときに立ち止まらないように、事前に全国の多数の拠点から情報の共有、関連・選定企業の活動展開、予測されるリスクへ対応規模や時間、人材設定、物質選定管理、物流の選択、各種配置などの先を読む先手の体制で、一つのリスクのみならず、連動複合するあらゆるリスクへの対応がレジリエンス.comが考える「スマートマルチマニュアル」です。
あとは、日常から様々なアイデアを出す発想力も必要ですね。業種が違うからこそ、発想の転換になり、リスクのみに限らず、日常業務での阻害要因(ボトルネック)などの課題提示を企業間で解決できる事も多々あると思います。
多種多様な企業がレジリエンス.comに参入して頂ければ、ビジネスマッチングや新商品開発、サプライチェーンの拡充など無限のアイデアやシステムの向上にも繋がると思います。
企業力で防災意識の種を植え住民参画の基盤をつくる!
ー 住民が参画できる土壌づくりのために、何をすべきでしょうか。
住民にとって災害対策は、公的機関が担うものというイメージになりがちです。だからこそ、地域に根付いた企業力が大切になります。
昔は、神社やお寺が地域の中心でした。平時には多種多様な業種の方が地域を支える産業の役割を担い、災害が起きたら人々が集まり、助け合っていました。そして祭りでも、地域の人が力を合わせて結束力を高めていた。まちの行事が訓練だったわけです。大事なのは仕事に携わる人材や企業が、地域の未来への取り組みや連携、訓練を日常化することですね。
そのような環境下になれば、それが防災教育、自ら生きる力「レジリエンス」となります。これから社会に出ていく子どもたちに“生きる術(すべ)を教える”大切な伝承です。
小学生の頃から社会の仕組みと同時に防災のこと、そしてI CTについても教えなくてはいけません。小学校高学年、あるいは中学校から社会貢献部や防災部をつくり、その中でICTを学ぶ方法もあると思います。若者は発想も柔軟なので様々なアイデアが出てくる。そこに大人も入って輪を広げ、誰もが防災を自分事として考えるようになるのが理想です。
実際に防災部を設けている高校もあります。地域住民と一緒に心肺蘇生訓練をしたり、防災イベントに参加したり、これこそ社会に出て役立つ教育ではないでしょうか。活動を通して人に感謝される経験から、自尊心が育まれ、大きく成長するきっかけにもなるはずです。
その基盤作りのためにも、企業内に防災部や社会貢献部の設立を推奨します。
企業がリスクへの投資に消極的になるのも分からない訳ではありません。いつ起こるか分からない、空振りになる、自分や身の回りでは起こらないなど、見えない分らない事に多額の投資・大がかりな準備はしないものです。
また、リスク分野は事業として利益を望めない事やマイナスのイメージしかないというのも、よく耳にします。 では、このままマイナスや弱みを抱えたまま事業を守りの姿勢で進めるだけか、逆に、マイナスや弱みを強みに変換する強さで大きなビジネスチャンスに繋がっていくかは、未来への投資を防災・危機管理に主眼を置き企業同士が共存することです。
氏名 野村功次郎(防災家・防災スペシャリスト)
生年月日1970/4/18
出身地 広島県呉市
日本テレビ「世界一受けたい授業」の防災スペシャリストの先生、「THE突破ファイル」再現ドラマのスーパーバイザーでも有名な講師。防災・危機管理
22年間の消防士経験で得た、災害、救急、救助等の現場での技術、知識、エピソード、災害史から、防災・危機管理のノウハウを独自のスタイルで、個人様、企業様に広く分かりやすくアドバイス、プロデュースが可能。大学講師と防災研修センター講師を勤めながらメディア出演、講演、監修やコラム執筆、アプリ開発と幅広いジャンルで活躍中。また、スポーツイベント、行事等の救護や安全管理の依頼もこなすオールラウンドの防災スペシャリスト。
テレビ・ラジオ出演等
テレビ新広島「西日本豪雨災害特別番組」解説
日本テレビ「世界一受けたい授業」防災スペシャリスト2回出演
日本テレビ「THE突破ファイル」出演並びに監修(放送開始から5年間継続中)
日本テレビ「ZIP!」「Day Day.」「news ZERO」解説コメンテーター
日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」出演並びに監修
TBSテレビ「ひるおび」「Nスタ」解説コメンテーター
テレビ朝日「スーパーJチャンネル」解説コメンテーター
NHK「ニュースライブゆう5時」防災コーナーレギュラー出演(令和5年~令和6年)
NHKラジオR1・安心ラジオ防災コーナーレギュラー出演(令和5年~令和6年)
フジテレビ「サン!シャイン」「Live Newsイット!」解説コメンテーター
インターネット(記事・インタビュー・特集)
2018 リスク対策.com西日本豪雨災害から野村功次郎が語る「これから」
2022 NTTビジネスソリューションズ株式会社ジチタイワークスインタビュー
2022 ママスタセレクトインタビュー記事
2022 日立ビルシステム・ビルケアSDGs防災特集記事インタビュー
2022 キャンプハック・インバーター発電機のおすすめ12選!
2022 講談社「with」 働く女性の防災
2022 講談社「週刊現代」火災科学特集インタビュー
2023 愛知県名古屋市防災アプリ開発・監修
2024 大塚商会「にっぽんの元気人」特集インタビュー出演
2024 リスク対策.com2024春特別対談出演 他
著書
1999 「集中豪雨による家屋倒壊からの生き埋め者の救命救助活動について」
論文(国立国会図書館デジタル保存・呉市消防局 野村功次郎)
2003 「学校防災」全国消防長会月刊誌及び「ほのお」
2021 「パッと見!防災ブック」大泉書店より全国発売
2022 講談社「with」 働く女性の防災記事監修
2022 講談社「週刊現代」火災科学特集記事
2022 ママスタセレクト女性・ママさん防災コラム執筆
2022 防災、アウトドア、コスメ等商品監修・コラム執筆多数
2024 内閣府プロジェクト防災コラム執筆 他
